それでも必死の努力で企業や経営の維持に努められておられる顧問先の状況を拝見するたび私は自分の非力さに心から絶望感を感じております。 大きなことを言えば、日本の中小零細企業は滅びてしまうのではないかとさえ考えてしまいます。それでも毎日死力を尽くして戦っておられる顧問先の皆様のために何かお役に立つことをしなければと日々悩んでおります。 話は変わりますが、昨年12月中旬、沖縄に2泊の旅行をしました。 私が仕事上お付き合いをしている弁護士でお坊さんの先生が、東京にお寺があるのに沖縄の糸満にお寺を建て、先生の奥様とご長男が僧侶なので東京のお寺は妻子に任せ、単身赴任で一人沖縄で広く県民の中に布教活動をしている実態を拝見してきました。 どうも宗教活動に忙しく、弁護士活動はほぼ休業状態のようです。 沖縄には檀家制度がないそうですから、経済的にも大変だと思いますが、日常生活の中に仏教の教えを生かすことに力を入れておられる姿を拝見して、自分でもびっくりするほど感銘をして帰ってきました。 私も困難な顧問先の経営に頭を痛めながらも、一方では心豊かな人生を歩むよう、厳しい世相に押し流されないよう、今年一年努力したいと思いながら帰ってきた次第です。 ところで、私の息子がようやく税理士試験に合格しました。結構長い受験時代を経ました。 私としては受験が長引けば長引くほど苦労が多く、苦労が多いほど人間の幅が広くなり、いい税理士になれると思い、せかしたり干渉したりしませんでした。本人はだいぶあせっていたようですが、私は何も言いませんでした。 そして私が沖縄滞在中に合格を電話で知らせてきたのです。もちろん私としても嬉しいことには変わりありませんが、一方ではこれからの税理士業の厳しさを思いますとただ喜んでいるわけには参りません。これから税理士として登録し、認可がおりて初めて税理士大木進次郎が誕生します。今年3月の確定申告に間に合うかどうかというところでしょう。 私も昨年が年男、丑年の72歳でしたがまだまだ息子には負けたくないと思っております。 可能な限り現役を続けるつもりですので、よろしくお願いいたします。 |